「現役エンジニアの持つ実践的なノウハウを集結し、DXの社会実装を支援・促進する「Axross」
「Axrossのコンセプトは私自身の経験が基になります。もともと私がシステムエンジニアとして働いていた時、プログラミングを学ぶために書籍を読んだりプログラミングスクールに通っていたのですが、ありきたりな使いまわしの教材が多く、実践的でそのまま業務に活かせるようなコンテンツが少なかったのです。もっと生の現場の知識や実務で活かせるようなものを学びたくて、現場のエンジニアから経験に基づいたノウハウや開発知識を学べるプラットフォームを作りたいと思ったのがきっかけです。」
そう語るのはSBイノベンチャー株式会社Axross事業責任者の藤原竜也氏だ。Axrossは現役エンジニアによる実践的なノウハウを教材化して提供する教育サービスであり、ソフトバンク株式会社の社内起業制度『ソフトバンクイノベンチャー』より生まれた新規事業である。今までに7000案件という応募があり、うち70案件ほどが審査を通過。そのなかで17件という狭き門をくぐり抜け、事業化が決定したのがAxrossだ。Axrossの開発メンバーはソフトバンクの社員でありながら兼務という形で新規事業に携わっている。
「Axrossの特徴としては、実践的な内容にフォーカスしているため、中級者ぐらいの層がメインユーザーになっています。サービスは個人、法人両方に展開しており、個人向けにはコンテンツ、我々はコンテンツの事を『レシピ』と呼んでいるのですが、レシピを無料で掲載するのと、あとは個人の方がレシピを投稿いただいて学習者が購入するような、売買機能も持ち合わせています。また、法人向けには集まったレシピ学び放題といったプランを提供しています。」と、SBイノベンチャー株式会社プロダクトマネージャー加藤和也氏は語る。
今一番HOTなテーマ・HOTな技術の活用ができる教育サービスとして、現在PythonやAIを中心にコンテンツを集めているAxross。掲載中のレシピは2021年10月の時点で220件を越え、その後も順調に掲載数が増加している状況である。
SBイノベンチャー株式会社の開発陣。左よりWebエンジニア河野瑠斗氏、Webエンジニア伍釗祈氏、プロダクトマネージャー加藤和也氏、事業責任者藤原竜也氏、データサイエンティスト鈴木祥太氏
ベンダーとしてではなく、共同開発という関係で開発がより順調に
メンバーの入れ替わりや納期といった諸々の事情で、予定していた社内での内製が叶わなくなったため、 開発会社を探していたところ、しっかりと体制を提示し、SBイノベンチャーがやりたいことを明確に汲み取ったのがRITだった。RITとの開発が始まるなか、開発行程としてRITではアジャイル開発でスクラムを組み開発を進めるというスタイルをとっているが、これまでの経験ではウォーターフォール型での開発が多かったため、当初アジャイルのスピード感に戸惑いがあったという。
「アジャイル開発での経験が少なく、最初は苦労したというのが正直なところですが、そこはRITさんはカバーしてくれて、良いところはそれをちゃんとうまくくみ取ってくれますし、こちらが間違っていたりする時には指摘もしてくれるので、忌憚ない意見にとても助かっていますし、平等な立場で共同開発できたと思います。」と加藤氏。
共同開発にあたり、「RITさんの対応が早くて助かっているのと、私達サイドでも開発は進めていますが、コードレビューなどをRITさんと一緒に行ったり、コーディング上や設計・開発上の貴重なアドバイスをいただいて、開発が進めやすいなと感じています。」とSBイノベンチャー株式会社のWebエンジニア伍釗祈、河野瑠斗両氏は声を揃える。
また藤原氏もRITとの共同開発について「新規事業なので、決められたものを創るというより、ユーザーからのフィードバックを得ながら、カタチのないものを創るということが多く、そういったときにRITさんの、デザイン志向などを考えながら紙芝居のように掘り下げて、どういったものを解決したいかを考えるビジネスモデルキャンパスのようなインディケーションは良いサポートになりました。」と語る。
『実践力』をキーワードに、教育サービスとしての躍進を遂げる
事業化が決定したAxross。今後はレシピを集めるということにとらわれず、より幅広い技術であったり、技術だけでなくビジネス向けのレシピも含めて“実践力”という軸はぶらさずに、幅広い教育サービスとして成長していきたいと藤原氏は語る。
「例えばAIでいうと『現場で使える生のデータを活用する』であったりとか、『実案件に近いもの追体験する』など、実践力を養える新たなサービスについて作戦を練って戦術を考えていきたいと思っています。また、これは個人的な意見なのですが、RITのデザイナー・金森さんのデザインが気に入ってます。デザインについては、他社にないようなポップな感じでワクワクするようなものにしたいという話をしたところ、色感やデザイン、学習画面のUXもこちらの希望に則したデザインにしてくれて。なので今後も継続してデザインをお願いしたいです。」
また、加藤氏もAxrossの今後について「AIやDXは、どの企業も導入しよう、導入しようと躍起になっているところがあると思うんですけれど、その一方でなかなか導入が進まなかったり、導入しても思ったより成果がでないというところが課題かなと思います。より実践的なノウハウをシェアしているサービス・Axrossで、DXへの課題を解決できるようにしていきたいと思っています。」と語る。
今後もRITは共同開発者としてAxrossの追加開発を進めていく。RITのコンサルティング・Web開発とAxrossに蓄積されているAIやDXのノウハウが融合できたら、お互にとってもっとwin-winな関係になるのではと考えているSBイノベンチャーの期待に、RITとしても応えていきたいところだ。
※撮影時のみマスクを外しております。
プロジェクト概要
クライアント名 | SBイノベンチャー株式会社 |
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PJカテゴリ |
プロジェクトメンバー
福田 哲也
CTO
川野 翔太郎
エンジニア
金森 祥治
デザイナー